声優・花澤香菜が“心の殻を破った”瞬間とは。アニメ『Let's Play』と重なる、成長のターニングポイント
仕事、恋愛、人間関係――。人生というゲームには、無数の選択肢と、なりたい自分を阻む“見えない壁”が存在する。
フジテレビ「+ULTRA」にて放送中のTVアニメ『Let's Play クエストだらけのマイライフ』は、そんな壁に悩みながらも、自らの力で“心の殻を破り”、成長していく主人公サムの物語。
numanでは、主人公サムを演じる花澤香菜さんにインタビューを実施。花澤さんが思わず「サムとくっついてほしい」と本音を漏らした“推し”キャラクターのエピソードや、土屋神葉さん、杉田智和さん、中村悠一さんら豪華共演者との微笑ましいアフレコ現場の裏側をたっぷりと語っていただきました。

そして有料パート(300円)では、花澤さんの人生を変えた大きなターニングポイントに迫ります。彼女の仕事観を変えたアニメ『ぽてまよ』、先輩声優・子安武人さんからの金言とは――。有料パート限定撮り下ろし写真6枚と共にお届けします。
(取材・執筆=阿部裕華、撮影=上野留加)
■TVアニメ『Let's Play クエストだらけのマイライフ』作品概要

▼ストーリー
【人生】は【ゲーム】のように【選択】の連続―――
22 歳のソフトウェア開発者のサム・ヤングは、幼少期から無類のゲーム好き。学生時代はゲーム開発にすっかり明け暮れ、アドベンチャーパズルゲーム『ルミネイト』を、満を持してリリースする!
しかし、大人気ゲーム実況者のマーシャル・ローが酷評したことで、ゲームクリエイターとしての未来は閉ざされる。さらにマーシャルは、サムの隣の部屋に引っ越してきて──!
サムの会社の上司であるチャールズ・ジョーンズや、幼馴染で行きつけのカフェ店員のリンク・ハドソンなど、マーシャルとの出会いを機に、サムと周囲の人間との関係が少しずつ動き出す。親から過保護に育てられてきた恋愛経験ゼロのサムは、男性との急接近に戸惑うが、次第に心の殻を破っていく。
人生をかけた最高難易度のゲームをサムはクリアすることができるのか―――!?
▼スタッフ
原作:Leeanne M. Krecic (Mongie)
監督:冨安大貴
シリーズ構成:松井亜弥
キャラクター原案:えびも
キャラクターデザイン:海老沢咲希
音楽:コーニッシュ
企画・プロデュース:スロウカーブ
アニメーション制作:OLM
▼キャスト
サム・ヤング:花澤香菜
マーシャル・ロー:土屋神葉
チャールズ・ジョーンズ:中村悠一
リンク・ハドソン:杉田智和
and more...
公式サイト:https://letsplay-anime.com/
公式X(旧Twitter):https://x.com/letsplay_anime/
©Let's Play製作委員会
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「今までの経験値を0に」印象的なディレクション
――TVアニメ『Let's Play クエストだらけのマイライフ(以下、Let’s Play)』は、ロサンゼルスを舞台としたユニークな作品ですが、脚本を読まれた際の印象はいかがでしたか?
花澤香菜(以下、花澤):
登場人物たちの物理的な距離感が近かったり、セクシャリティなど自分の内面についてストレートに語り合ったりと、日本の作品との“文化の違い”が面白いなと思いました。まるで海外ドラマを見ているような感覚でしたね。
――日本の作品とは毛色が違う中、サムというキャラクターを演じるうえで、どのように彼女と向き合われましたか。
花澤:
日本の作品との毛色の違いはあまり意識していなかったのですが、音響監督さんから1話の時に「彼女は迷える子羊だから、今までの経験値を0にして、花澤さん自身も一旦迷える子羊になりましょう」という、とても印象的なディレクションをいただいたんです。なので、「こういうキャラならこうやるだろう」という自分の引き出しは一旦封印して、何事にも新鮮にリアクションすることを心がけていました。周りの人のお芝居を本当によく聞く、という感じでしたね。

――「迷える子羊」としてサムに向き合ったとのことですが、彼女の慎重な性格など、ご自身と重なる部分はありましたか?
花澤:
何かする時にすごく石橋を叩いて渡る、慎重なところは似ていますね。私も準備を固めてから「エイ!」といくタイプなので。ただ、サムはその「エイ!」がものすごく激しくて。本当に一歩目が大きいんですよ。本当に石橋を叩いているかわからなくなるくらい(笑)。だから演じるうえでその機微が難しくもあり、面白くもありました。準備しているからこそ、バンジージャンプのように思い切って飛べるのかもしれないですね。

「サムとくっついてほしい!」花澤さんの推し彼は…?
――サムを取り巻く3人の男性陣も非常に個性的です。花澤さんから見た彼らの「推しポイント」を教えてください。
花澤:
まず、マーシャル(・ロー)。彼は言動が素直で明るく、ゲーム実況をしていてチャンネル登録者数も多い、“リア充感”溢れる男の子です。でも物語が進むと、彼が抱える複雑な過去が見えてきて、根っこを知るとより愛おしくなるキャラクターです。ただ、アフレコ現場では「すぐ金で解決しようとする、この子は!」と、みんなからツッコミが入っていました(笑)。プレイボーイなところ……完全なる“事後”みたいな描写など、日本のアニメでは珍しい大人な感じもあって、掘り下げるといろいろな魅力がある人です。

――サムの幼馴染である、リンク(・ハドソン)はいかがですか?
花澤:
とにかくいい男です……! 性格もいいし、マッチョだし、すごく気遣いのできる人。作中で、マーシャルからサムを守るようなシーンがいくつかあるんですよ。まるで“百獣の王”のように、獣のバリアを張るリンクをマーシャルが怖がるという(笑)。そういうシーンを見ていると、「多くは語らないけど、この人は頼りになる人だ」というのが伝わってくるんです。アフレコ現場でも「安定感がある」ととても人気が高いですね。私個人としても、あわよくばサムとくっついてほしいな、なんて思っています(笑)。

――サムの上司であるチャールズ(・ジョーンズ)も、1話からかなり印象的なキャラクターでした。
花澤:
1話に描かれる「シャツ交換会」は衝撃的でしたよね! キャストの皆さんとアフレコスタジオで1話の鑑賞会をした時に、「出た!」とザワついたシーンです。視聴者の皆さんにとっても、かなり印象に残るシーンだと思います(笑)。そんな突拍子もない行動も取るチャールズは、事あるごとにサムに試練を与えているように見せかけて、本当はサポートしてくれている大人のアプローチがとても素敵なキャラクターです。

「メンズ、誰が良い?」と盛り上がるアフレコ現場
――その魅力的な男性キャラクターを、土屋神葉さん、杉田智和さん、中村悠一さんが演じられています。
花澤:
(マーシャル役の)神葉くんは、キャラクターの純粋さや陽キャな感じがご本人にぴったりで。「似ている」と言うと、神葉くんに怒られそうですが(笑)。彼の愛嬌のあるお芝居があるからこそ、マーシャルの少し「ん?」と思うような行動も許せちゃうんですよね。
(リンク役の)杉田さんは、あの素敵なお声の響きで、安心させてくれるようなセリフを言われると、こちらのテンションも上がります(笑)。
そして(チャールズ役の)中村さんは、台本だけだとキツい人に思えるんですけど、ちゃんと奥に優しさや愛情を滲ませたお芝居をされるので、「こんな上司がほしい!」と思わせてくれます。

――お話を聞いていると、現場の雰囲気もとても良さそうだなと感じました。
花澤:
はい。休憩中には皆さんで「メンズ誰がいい?」「今日は誰が上裸になった!」とか、作品のことで割と盛り上がっていますね。あと、毎回差し入れをいただいて……この前はシャインマスカットだったんです! みんなで喉を潤しながら、収録に臨みました。
声優キャリアの原点となる“一言”
――本作は、サムが心の殻を破って成長していく物語です。花澤さんご自身の声優としてのキャリアにおける、“心の殻を破った”経験や大きな「ターニングポイント」について教えていただけますか。
花澤:
いくつかあるのですが、最初のターニングポイントは、子役時代にアニメのオーディションを受けたことですね。このオーディションを受けなければ、全く違う道に進んでいたと思います。とはいえ、当時はそこまでお仕事が多かったわけではなかったので、明確に声優になろうと思っていたわけではなく……大学へ進学することは決めていたので、一度区切りとしてお仕事を辞めようと考えていたんです。

――何がきっかけで、その決意が変わったのでしょうか。
花澤:
その時、声の仕事で関わったスタッフさんに「あなたは声がいいんだから、やめないで」と引き止めていただいたんです。それが、もう一つ大きなターニングポイントだったと思います。
私、それまで自分の声に対して、そんなにいい印象がなくて……。油断すると声が高めに出てしまうので、「ぶりっ子って思われるんじゃないか」とコンプレックスを抱いていて、わざと低めに喋っていたくらいなんですよ。
――そんなご自身のコンプレックスが、実は強みであったと。
花澤:
はい。自分の声が“武器”になることがあるんだ、と知った瞬間でした。子役時代は「あんたの代わりはいくらでもいるんだから」と言われ続けてきたので、「あなたのここがいいから」と必要としてもらえたことに驚きました。同時に、もう一度挑戦してみようという気持ちを奮い立たせてくれました。私にとって、間違いなく大きな出来事だったと思います。

「練習するな」先輩声優・子安武人さんの金言
――声優として歩み続ける中で、お仕事への向き合い方が変わった、ターニングポイントはありましたか?
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