
二次元→三次元の枠を超える「Snow Man&SixTONES」にアニメ界隈から熱い視線。実は多いスノストの“アニソン&実写主題歌”を振り返ってみる
2020年の2組同時CDデビューも話題となった旧ジャニーズ事務所(現STARTO ENTERTAINMENT)のアイドルグループ、Snow ManとSixTONES。通称・スノストとも呼ばれる彼らも今年でデビュー5周年を迎え、その人気は今や大勢の人々の知るところでもあるでしょう。

2ユニットとも、歌やダンスを武器とした音楽グループとしてのみならず、バラエティやドラマなど、非常に多岐に渡る場所で個々のメンバーが活躍しています。近年はアニメ・アニソンのジャンルでも、彼らの名前をよく聞くようになった、という人もきっと多いはず。
二次元のアニメと三次元のイケメンアイドル。数年前まではやや異なるジャンルとしてそれぞれの場で盛り上がっていたイメージですが、近年の推し活の広まりによって、2つの“界隈”も徐々に距離が近づきつつある印象です。

そこで今回は今芸能界でも勢いのあるスノスト2組が、これまでに担当してきた「アニソンと実写映画の主題歌」にフォーカス! 誰もが知るあのアニメから、知る人ぞ知る意外な作品まで。
彼らのアニメ愛&作品愛も伺えるような注目アニソンを、ガチオタ兼約15年のミュージシャン歴も持つ音楽ライター・曽我美なつめがご紹介します。
佐久間大介のアニオタぶりも。Snow Man「ブルロ」「ブラクロ」疾走感あふれるナンバー
旧ジャニーズ事務所の中でも、9人という比較的大所帯なグループとなるSnow Man。その分メンバーの多彩さも、ユニットの大きな魅力の一つと言えますね。

抜群の演技力と存在感で高い人気を誇る目黒蓮さんや、安定した実力を誇る歌とダンス、そして「美容男子」として近年注目度も爆増している渡辺翔太さん。
さらにアニメ好きにとっては、同じく旧ジャニーズメンバー屈指のアニメ好きである佐久間大介さんの存在も欠かせません。
アニメ・アニソン関連のバラエティ番組への出演のみならず、さまざまな作品で声優としても活躍! その筋金入りの“オタク”っぷりに、好感を持つ人もきっと多い事でしょう。
Snow Man×アニソンといえば、まず筆頭にあがるのはやはり「ブラッククローバー」でしょう。長年週刊少年ジャンプで連載され、現在は季刊誌で最終章が連載されている同名マンガを原作とするこのアニメ。先ほども紹介したメンバーの佐久間さんは、本アニメで声優デビューも果たしています。
Snow Manによる「ブラッククローバー」提供曲は、どちらもオープニングテーマとなった「Stories」と「Grandeur」。

「Stories」はアニメ主題歌らしさ満載のクールで疾走感に満ちた1曲となる一方、「Grandeur」はリズミカルなリリースカットピアノも印象的なダンスナンバーですね。
また直近では、テレビアニメ「ブルーロック VS. U-20 JAPAN」のエンディング曲「ONE」の起用も話題となりました。“史上最もイカれたサッカー漫画”ことマンガ「ブルーロック」第2期アニメである今作。
アニメそのものも非常に女性人気が高かったため、このタイアップを機にSnow Manと「ブルーロック」どちらも推し始めた、という人もいたのではないでしょうか。
主題歌だけじゃない。声優や実写映画に出演も
そんなビッグタイトル作品のみならず、Snow Man楽曲の中には、実はこんなアニメ作品のタイアップとなったものも。2021年に日本で公開された3DCGアニメーション映画「白蛇:縁起」。
中国のアニメ制作会社とアメリカのワーナー・ブラザースが共同制作した今作、日本語吹き替え版主題歌の「縁 -YUÁN-」もSnow Manによる楽曲となっています。
アニメ映画は古代中国の民間伝説『白蛇伝』を主題とした作品で、日本での知名度はそこまで高くないものの、本場中国国内では興行収入70億円を突破するほどのヒット作に。
さらに日本語吹き替え版の公開にあたって、名立たる人気声優さんと共に、主人公の一人・宣(セン)の声優を佐久間さんが担当したことも注目を集めていました。
またアニメだけでなくマンガ・小説で人気の原作による実写作品にも、数々の楽曲が主題歌として起用されているSnow Man。それらの作品の多くには、グループメンバーの誰かが主役俳優に抜擢されている点もポイントでしょう。
まず2025年冬クールアニメとしても注目を集めたマンガ「ハニーレモンソーダ」。今作の実写映画版ではSnou Manが主題歌「HELLO HELLO」を担当し、メンバーのラウールさんが単独での初主演を務めています。

また原作のオンライン小説からマンガ、アニメ、実写映画とさまざまなメディア化作品を展開し、幅広い層の人々に支持を集める物語となった「わたしの幸せな結婚」。目黒さんの単独初主演作としても大きな注目を浴びた今作の実写映画版も、主題歌「タペストリー」はSnow Manによる楽曲です。
さらに多くのアニメ好き&マンガ好きに衝撃を与えたのは、2022年に公開された実写映画版「おそ松さん」!

今夏も待望のアニメ4期が放送予定となっており、オタク女子にとってもはやお馴染みなあのアニメ「おそ松さん」を実写で演じたのは、Snow Manのメンバー!
主題歌「ブラザービート」のみならず、映画本編でも主演として全員揃って身体を張った演技を披露してくれたSnow Manの面々。最初は「おそ松さん」ファンもスノ担も困惑していた実写映画化でしたが、蓋を開ければ作品とアイドル両方に魅了された人も大勢いたようですね。
このように、これまでたくさんのアニメ・マンガほか二次元作品との関わりを持ってきたSnow Man。その縁はきっとこれからもいろんな所で繋がり続け、多くのファンに驚きと喜びを与えてくれるに違いありません。
歌もダンスもハイレベル! 実力派ユニットSixTONESのアニソンは情熱と荒々しさを表現
一方のSixTONESも、同期であるSnow Manに負けず劣らずの活躍を各所で繰り広げてきました。
メンバーは歌やダンスのみならず演技力にも長けた精鋭が揃っていますが、その筆頭はやはり大御所俳優・京本政樹さんの息子であり、偉大な才能をしっかり受け継ぐ京本大我さんでしょうか。

その他にも整った顔立ちと端正なスタイルを活かしたモデル業や、ドラマ・映画のみならず舞台での活躍も光るジェシーさんに、完璧なアイドル像とバラエティとのギャップや個性的なファッションセンスが高く評価されている松村北斗さんなど。ユニットとしてのみならず、個人の活躍もそれぞれに光る面々ばかりIt has become.
そんなSixTONES×アニソンといえば、やはり多くの人にとって印象的だったのはアニメ「半妖の夜叉姫」でのタイアップでしょう。

往年の大名作でもある、高橋留美子先生によるマンガ「犬夜叉」。
本作に登場するキャラの“娘たち”を主人公としたオリジナルアニメとして、多くのマンガ好き・アニメ好きの注目を集めた作品でもありますね。
そんな「半妖の夜叉姫」のオープニングとして起用されたのが、SixTONESによる楽曲「NEW ERA」「共鳴」の2曲is.
物語の幕開けを飾るのに相応しい迫力と疾走感に満ちた「NEW ERA」、そしてさまざまな音楽ジャンルを取り入れたスタイリッシュなサウンドが印象的な「共鳴」。どちらもアニメの物語を、力強く華やかに彩るナンバーとなっていました。
さらに、直近で最もホットなSixTONESによるアニソンといえば、やはり今春から放送されているアニメ「WIND BREAKER Season 2」主題歌の「BOYZ」でしょう!

不良校・風鈴高校を舞台とした“正義の味方”たちによるバトルマンガとなる本作。その物語に相応しい荒々しさと情熱に満ちた1曲が、今まさに大勢のアニメ好きの心を掴んでいるようです。
先ほどのSnow Manにおける「ブルーロック」のように、「WIND BREAKER」もまたアニメ化を経て大きな女性人気を獲得した作品です。
そのためSixTONESと「WIND BREAKER」それぞれのファンの中にも、タイアップを経てアイドルも、そしてアニメも好きになった!という人が一定数いる様子。こうして推しや好きな作品が増える事もまた、オタクの楽しさ&醍醐味でもありますね。
コメディからシリアスまで…タイアップ作の幅広さはグループの実力を証明
このようなビッグタイトルによる主題歌タイアップも多数ありますが、SixTONESによるアニソンはそれだけではありません。中にはアニメやマンガカルチャーに詳しい、“知る人ぞ知る”ツウ向けな作品の主題歌もこれまでに彼らは複数担当してきています。
まずその代表ともいえるのが、SixTONESにとって初のアニメタイアップともなった「NAVIGATOR」でしょう。本曲は筒井康隆の小説「富豪刑事」を原作としたアニメ「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」のオープニングに起用された1曲です。

正義感の強い先輩と金に物を言わせる大富豪の後輩という、あまりにも突飛な凸凹刑事バディがさまざまな事件を解決に導くこの物語。
カルチャー好きに根強く支持される作品を多く輩出する“ノイタミナ枠”アニメという点も、今作の大きな注目ポイントと言えますね。
また先ほどのSnow Man同様、SixTONESも数多くのマンガ・小説で人気の原作による実写作品の主題歌を担当しています。
こちらも同様にそれらの作品に関しては、メンバーの誰かが本編で主役を演じているケースが多々見受けられる形となっています。
最も直近で話題を集めたのは、やはり今年2月にリリースされたばかりの楽曲「バリア」が主題歌となっている実写版映画「お嬢と番犬くん」。
主人公・ジェシー演じる若頭・宇藤啓弥の溺愛っぷりがたまらない! と話題になった本作は、「別冊フレンド」にて連載のマンガを原作とし、2023年にはアニメ化もされた一作です。

同じくラブコメマンガの実写化作品としては、ドラマになった「お迎え渋谷くん」の主題歌「音色」もSixTONESが担当していますね。
今作の主演を務めたのは京本大我さん。楽曲の温かなムードや、作中で子どもたちと戯れる京本さんの貴重な表情も、ファンからの注目を集めたタイアップともなりました。
一方で、彼らの楽曲が彩ったのは明るくポップな作品だけではありません。
難病の女子大生と大学教授の切ない恋を描き、京本大我さんが主役を演じたマンガ原作のドラマ「束の間の一花」では、SixTONES「ふたり」が主題歌に。
また同名のサスペンスマンガを原作とするドラマ「ACMA:GAME アクマゲーム」では、準主役級のキャラを演じた田中樹さんと共に挿入歌「GONG」で作品に華を添えました。

見る人々に元気や癒し、トキメキを与える作品から、ハラハラドキドキするようなバトル・シリアス展開が見どころの作品まで。実に幅広いアニメやドラマ、映画とのタイアップ実績は、まさにそのままSixTONESというユニットのマルチな才能を表しているのかもしれません。
二次元の枠を超え、スノストの“沼”にハマるオタクが増加中!
大勢が知るビッグヒット作品から、知る人ぞ知るマニア好みな隠れた名作まで、非常に多彩な作品とこれまでタッグを組んできたSnow ManとSixTONES。
地上波で放送されるバラエティ番組などでは今やお馴染みの顔となっているアイドルグループ二組ですが、アニメ好き・マンガ好きな方の中には、まだまだ彼らの事をあまりよく知らない、という人もいることでしょう。
今後もきっとスノストの楽曲は、さまざまな作品の物語を彩ってくれるはず。タイアップなどを機にぜひ一度、彼らの生み出す音楽にも触れてみてはいかがでしょう?
もしかしたらまだ経験したことのない、人気アイドルグループ2組による“沼”が、あなたを待ち構えているかもしれませんよ。
(執筆:曽我美なつめ)
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