
特撮オタクが独断で選ぶ【2024年ベストブレイク俳優】5選。前田拳太郎、板垣李光人ら「仮面ライダー」出演時代からの飛躍を振り返る
2024年も残すは12月のみ……。今年もたくさんの煌びやかな新世代スターたちが誕生しました。特に、かつて特撮ドラマで人気を博した若手俳優たちの活躍が目覚ましく、幾人もの俳優がブレイクのきっかけを手にしてきました。そこで、筆者が特に注目したい特撮出身俳優たちの2024年を振り返りましょう。
※2024.12.25に公開した記事を一部編集のうえ、転載しています
『仮面ライダーゼロワン』高橋文哉さん
まずご紹介したいのは、特撮俳優界隈だけでなく、芸能界全体においても、間違いなく、2024年の顔だった俳優……今年、テレビで観ない日はなかったと言っても過言ではない、大人気俳優の高橋文哉さん。

高橋さんは2019年から2020年まで令和初の仮面ライダーである『仮面ライダーゼロワン』にて、主人公の飛電或人役を好演。同作がデビュー作だったことから、その初々しい演技はとても新鮮に映りましたね。
そんな高橋さんは2024年に大きく飛躍を遂げました。テレビでは『伝説の頭 翔』で冴えないアイドルオタクの山田達人と不良グループ・グランドクロスの頭である伊集院翔の二役を見事に演じ分け、その才能を遺憾なく発揮。バラエティ番組でのハツラツとした表情も印象的です。
また映画の方では、年明け早々の1月に『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』で物語のカギを握るキーパーソンを演じ、その後も『からかい上手の高木さん』、『ブルーピリオド』といった人気漫画の実写版に出演しました。
特に後者では、女装好きの美術部員ユカちゃん(鮎川龍二)役を熱演。かつては男子高校生ミスターコンでグランプリを受賞したこともある美形中の美形の高橋さんにとっては、もってこいのハマり役だったことは言うまでもありません。
その後も主演を務めた映画『あの人が消えた』も大きな話題となるなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いを見せました。すでに2025年も連続テレビ小説『あんぱん』や主演映画『少年と犬』など待機作が目白押し! 来年以降の活躍にも大いに期待したいですね。
『仮面ライダーリバイス』前田拳太郎さん
続いても、高橋さんと同じく仮面ライダー俳優の登場です。2024年4月から2024年9月にかけて、テレビ朝日の深夜枠「シン・時代劇」で放送された『君とゆきて咲く ~新選組青春録~』にて主演を務めた前田拳太郎さん。

前田さんは2021年から2022年にかけて放映された「令和ライダー」3作目にあたる『仮面ライダーリバイス』にて主人公の五十嵐一輝役を演じたことで知られています。
家族で銭湯を営む五十嵐家の長男として、仮面ライダーとして、家族も世界も守ろうとする力強い演技が好印象の五十嵐さんですが、その魅力は『きみとゆきて咲く ~新選組青春録~』でも発揮されていました。
五十嵐さん演じる主人公の鎌切大作は、新選組の前身である壬生浪士組に入隊し、抜群の剣さばきで次々と大仕事をやってのけた逸材。優しげな表情を浮かべながらも、どこか陰を携えた存在感が素晴らしく、前田さんのカリスマ性も発揮された役どころでした。
仮面ライダーを卒業した後に、劇団EXILEに加入した前田さんですが、この2年間で随分と演技のスキルを高め、幅を広げてきたなという印象を受けました。
その圧倒的なカリスマ性と真に迫った熱い演技で、今後の芸能界を背負って立つ存在と言えるかもしれません。11月には初のパーソナルブックを発売したことでも、ファンから黄色い声援が飛びました。
『仮面ライダージオウ』板垣李光人さん
続いて紹介する3人目の俳優は、前出の2人と同じく「仮面ライダー」出身俳優ですが、劇中で仮面ライダーに変身したわけではありません。言うなれば、悪役の一人として存在感を発揮していた若手俳優です。その幅広い演技幅と中性的な容姿で人気を博す板垣李光人さん。

板垣さんは、2018年から2019年まで放映された「平成」最後の仮面ライダー作品である『仮面ライダージオウ』にて、悪役タイムジャッカーの一人ウール役に扮しました。
少年のような無邪気さと狡猾さで主人公たちを翻弄すると同時に、どこか憎めない人間らしさも兼ね備えたキャラクターでした。当時から、板垣さん特有の両性具有な魅力は発揮されており、キュートな存在感を放っていましたね。
そんな板垣さんは、これまでのキャリアにおいて着実に俳優としてステップアップを繰り返してきており、2022年には大ヒット漫画の実写映画化である『約束のネバーランド』にてノーマン役を演じたことでも大きな話題となりました。
そんな板垣さんの2024年は映画『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』とテレビドラマ『マルス -ゼロの革命-』の2本から幕を開けました。特に後者では主演の「なにわ男子」道枝駿佑さんに引けを取らない存在感を発揮し、人気を博しました。
その後も『陰陽師0』、『ブルーピリオド』、『八犬伝』、『はたらく細胞』と、話題の映画へ続々出演。さらに日清の「どん兵衛」のCMでは“どんぎつね”にも扮しており、その可愛らしさは健在!
2025年もいきなり映画『ババンババンバンバンパイア』への出演から幕を開ける板垣さん。まだ22歳とは思えない芸歴の長さと豊富な経験で、今後にも期待大ですね!
『ドンブラザーズ』&『ゼンカイジャー』駒木根葵汰さん
そして4人目は、2024年に様々な作品でその姿を見ることが多かった「スーパー戦隊」出身俳優。演技の振れ幅に定評のある駒木根葵汰さんです。
駒木根さんは、2021年から2022年まで放送の『機界戦隊ゼンカイジャー』と2022年から2023年まで放送の『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の2作品で良く知られています。

スーパー戦隊俳優としては史上初めて2年連続でレギュラー出演という快挙を成し遂げたわけですが、前者では明るいキャラクターの主人公・五色田介人を、後者ではクールでミステリアスな喫茶店マスターの五色田介人というまさに両極端なキャラクターを見事に演じ分けました。
そんな駒木根さんの2024年は様々なテレビドラマで大活躍した一年となりました。年明け早々から松本清張ドラマスペシャル第一夜『顔』で大人の演技を披露し、『あなたの恋人、強奪します。』でも印象的な姿を魅せました。
そしてBLドラマ『25時、赤坂で』では新原泰佑さんとW主演を務め、大きな話題に。超人気俳優という役どころも見事に演じ切り、存在感を示しました。
その他、『君とゆきて咲く ~新選組青春録~』や『伝説の頭 翔』では特撮俳優との豪華共演も話題となりました。
BLからヤンキーまで幅広く演じ分けた駒木根さんの2024年は、新境地開拓の一年となったのではないでしょうか。将来的には“カメレオン俳優”として、われわれの期待を良い意味で裏切ってほしいものです。
『爆上戦隊ブンブンジャー』宮澤佑さん
最後にご紹介するのは、2025年以降のブレイクが期待される現役特撮俳優is.
現在放映中の「スーパー戦隊」シリーズ第48作『爆上戦隊ブンブンジャー』にて、シリーズ途中から登場する追加戦士のブンバイオレット=焔先斗役を演じる宮澤佑さん。
宮澤さんが演じる焔先人は、揉めごとや争いごとに終止符を打つ“始末屋”稼業を営む男で、かつて地球から飛び出してしまったという過去を持つキャラクター。
子供の頃に宇宙へ旅立ったことから、どこか無邪気な性格の持ち主で、子供っぽい考えを披露することもしばしば。そんなキャラクターを硬軟織り交ぜた緩急自在の演技で、魅力たっぷりのキャラクターにしてくれています。
特に印象深いのは、やはり先斗がカレーやらお肉やらを口にする食事の場面。こんなにも美味しそうにご飯を食べる俳優は観たことがないと思うくらいに美味しそう! 観ているこちらまでお腹が空いてしまうほどの食いっぷりには拍手を送りたいほどです。
その食いっぷりが評価されてか、2024年から出演しているパルシステムのCMでも食事シーンが存在します。これは、将来的に『孤独のグルメ』井之頭五郎役を松重豊さんから継承できるのは宮澤さんしかいない! そんな可能性すらも感じてしまいました。
宮澤さんは2025年、すでに映画『夢に生きる』で主演を務めることが決定しており、その活躍から目が離せなくなりそうです。来年の今頃は、ここで2025年にブレイクした俳優として宮澤さんを紹介している可能性が非常に高いでしょう。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
2024年にブレイクを果たした特撮俳優たち。才能の原石たちで覆いつくされた特撮ドラマは、今や若手俳優たちの登竜門。
特撮ファンとしては、出演俳優たちがその後のキャリアにおいてブレイクを果たすと、まるで子供が成長したかのような気持ちにさせられます。来年以降も彼らの活躍を注視していきたいですね!
(執筆:zash)
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