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『呪術廻戦』五条悟の高すぎる人間力に感服した…!人間ドラマに深みを与えた彼の存在

劇場版も大ヒットし、絶好調のアニメ「呪術廻戦」。そんな「呪術廻戦」を語る上で欠かせない人気キャラが、最強の呪術師と呼ばれる五条悟です。彼は主人公ではないものの物語のキーマンであり、この作品をより魅力的に彩り、深みを与えるという重要な役割を担っています。


今回はそんな五条悟の魅力や、高すぎる人間力についてご紹介します。

Blu-ray『呪術廻戦 懐玉・玉折』1巻(東宝)
Blu-ray『呪術廻戦 懐玉・玉折』1巻(東宝)

※2022.06.05に公開した記事を一部編集のうえ、転載しています


呪術だけではない高い人間力

少年漫画では、味方サイドに主人公以外の“最強キャラ”が配置されるというケースは多いもの。『鬼滅の刃』であれば柱たち、『進撃の巨人』であればリヴァイなどが挙げられます。

五条悟も『呪術廻戦』における主人公サイドの最強キャラにあたり、「主人公を支える最強キャラ」としては少年漫画ではありがちともいえますが、その最強ぶりがあまりにも飛び抜けており、ひとつの個性として視聴者を惹きつけているのです。


さっそく初登場時には、「歴史上最強の呪霊」とされている両面宿儺と対等以上のバトルを展開。

その後も劇中トップクラスの呪霊たちを飄々とした表情であっさり撃破していくなど、アニメなどではしばしば「勝てる気がしない」敵キャラが登場することがありますが、五条悟はまさに「負ける気がしない」味方キャラなのです。

CD『呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変 オリジナル・サウンドトラック』(東宝)
CD『呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変 オリジナル・サウンドトラック』(東宝)

五条悟が“最強”なのは呪術面だけではありません。五条人気を支えているさらなるポイントのひとつが、複雑な立場においても感じられる人間力です。特に飄々としていながら時々見せる熱さは多くのファンを惹きつけ、腐敗した呪術師界隈でも、あくまでも生徒たちのことを想う様子が胸を打つのです。


ただのバトルもので終わらない。五条悟が深みを与えた

「呪術廻戦」は、基本的に人間(呪術師)VS呪霊(呪い)という図式で展開するバトルものです。 しかし五条悟の存在・視点が加わることによって、ただのバトルものを越えた、幅広い層が楽しめる作品に昇華されています。彼は作中において2つの顔を持っており、ひとつは「現代最強の呪術師」、もうひとつが主人公・虎杖悠仁らが通う呪術高等専門学校の「教師」。彼は呪いのみと戦っているというわけではないのです。

本作での呪術師界隈は、五条悟曰く「腐敗している」状態。呪術師という非現実的な界隈での話ではありますが、「自分の保身のことしか考えない」といったリアルな大人の社会をも感じさせるような背景も描かれています。

CD『青のすみか』(ソニー・ミュージックレーベルズ)
CD『青のすみか』(ソニー・ミュージックレーベルズ)

呪術師の世界では長く権力争いが続いており、そのためには「呪術高等専門学校の生徒を犠牲にすることを厭わない」といった人も。現実でもあり得そうなリアルな大人の世界、大人の事情の中で、五条悟は教師としての立ち回りをこなしていきます。

一方で『呪術廻戦』は学園モノという一面も持ち合わせており、虎杖悠仁を中心として呪術高等専門学校を舞台としたストーリーも描かれます。ここでも、大人サイドと少年サイドを繋ぐ、重要人物となるのが五条悟。

『呪術廻戦』という作品から、表面にある「呪術師」の物語だけでなく「教師」としての大人の世界、そしてその目線から見た生徒たち、といったさまざまな人間関係の深みをも感じられるのは、五条悟という存在があってからこそともいえるのです。

飄々としていながら、内に秘めた熱さ

五条悟というキャラは基本的に余裕のある飄々とした人物として描かれますが、時折見える内に秘めた「熱さ」や「人間力」もその魅力のひとつ。それは、常に「呪術界における立場」よりも「人(生徒)を守ること」を重要視することからも伺えます。

たとえば、虎杖悠仁や同級生の伏黒恵、劇場版『呪術廻戦0』の主人公である乙骨憂太らは<いずれも呪術界におけるワケありの人物。彼らの存在そのものは、権力争いによって「腐敗した呪術界」の「上の連中」にとって不都合であるともいえます。

特に虎杖悠仁は五条悟がストップをかけなければ処刑されることが決定しており、その後も何度も命を狙われることに。 このような危機的な状況であっても五条悟は呪術界に迎合することなく、むしろ生徒たちを成長させ、共に戦っていくことを選ぶのです。「だから僕は教育を選んだんだ 強く聡い仲間を育てることを」と発し、虎杖悠仁らと共に呪術界を変えていこうとする姿は、まさに「人間力」と「熱さ」の塊。

Blu-ray『呪術廻戦』Vol.3(東宝)
Blu-ray『呪術廻戦』Vol.3(東宝)

時には生徒に可愛いらしい(?)人形を持たせ、さまざまな映画鑑賞をさせるなど一見するとふざけているような特訓を課すこともありますが、すべて五条悟の計算の上。

虎杖悠仁の飲み込みが早いのを確認すると「呪術戦の頂点”領域展開”について教えてあげる」と連れ出し、次の段階へと飄々と進めるのです。 全てを説明することなく甘やかすこともなく、それでいて生徒たちを見境なしに危ない場所に放り出すことはしない。常にギリギリのところで最大限に実力を発揮できるように考え、支え続けるという「熱い」人間力に溢れたキャラなのです。


さらに、呪術界の権力争いに自分の生徒が巻き込まれ、傷ついた時には「上の連中、全員殺してしまおうか」といった発言で感情を露わにするシーンも。

腐敗しつつある呪術界を変えようとする情熱から、声を荒らげる様子には男女問わず思わずドキッとしてしまうでしょう。飄々とした普段のキャラと熱い想いとのギャップから垣間見える人間力が、五条悟というキャラをより魅力的に見せてくれるのです。  

五条悟の魅力は劇場版『呪術廻戦0』でも。

五条悟は『呪術廻戦』の主人公ではありませんが、最重要人物のひとりであり、物語をさらに盛り上げてくれる存在でもあります。

『呪術廻戦0』は主人公の乙骨憂太を主軸として描かれる物語ですが、最強の男・五条悟に注目してみるとまた違った角度から楽しめるかもしれません。

(執筆:佐々木ユウタ)

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