
和田雅成「引退を考えたとき、ルフィと有名演出家の言葉ですべてが変わった」俳優活動で大切にしていること|『沼落ち5秒前!』推しをもっと知る30の質問
numanの名物企画『沼落ち5秒前!インタビュー』が復活!
旬の俳優・声優らをゲストに迎え、あなたの明日の沼をナビゲート。リニューアル第4回目は、ドラマ『神様のサイコロ』で初単独主演を飾る和田雅成さんに登場していただきました。
俳優としてはもちろん、今回のドラマの主題歌『Dice』でアーティストとしても活動する和田雅成さんの本音に迫る30問のクエスチョン。後編ではアーティストデビューへの葛藤やレコーディングの様子、そして撮影のエピソードなどをじっくり伺いました。和田雅成さんの様々な一面と魅力が見えてきます。カメラロールの写真も特別公開!

※2024.09.30に公開した記事を一部編集のうえ、転載しています
和田雅成さんをもっと知りたい!30問のQ&A
Q.この世界に入ったきっかけを教えてください。
『ごくせん』です。「自分だったらこうするな」と思って観ていました。それが実際仕事になったという感じです。
Q.尊敬する俳優さんは?
こういう人になりたいとかは実はあまりないんです。ただ、まだご一緒したことはないのですが、役所広司さんは同じ演技を何度もできる方という噂を聞いていて、僕もそうありたいと思っています。
もちろんそのときの相手の出方によって芝居も変わるとは思いますが、監督が欲しい画を毎回ベストで演じられる方って、究極でありすごいなって。作品を拝見してもやっぱり素敵だなと思います。

Q.最近よく一緒にいる俳優仲間は?
10月に『月農』という主演舞台をやらせていただくのですが、その舞台のプロデューサーでもあり、役者の宮下貴浩さんといることが多いです。
Q.俳優仲間には、相談をするほう? 相談を受けるほう?
仕事の相談は宮下にしかしないです。同じ事務所で年齢も離れているせいかとても話しやすいですね。お互いがお互いの目指していることや夢を語っています。僕、夢の話をするのが好きなんです。
Q.ご自身の性格を一言で言うと?
頑固。
Q.俳優仲間やスタッフさんなどから言われた「嬉しかった言葉」は?
舞台『刀剣乱舞』の(演出家)末満健一さんに、「マサがおったらな」と言われたことです。末満さんって、コミュ障というか嘘がつけない人で、人付き合いが本当に下手なんです。
でも僕は大好きだし、そういう人に「マサがおったらな」と、自分を必要としてくれている言葉をいただくとやはり刺さりますよね。
Q.ご自身で思うチャームポイントは。
うーん(…としばし考え「俺のチャームポイントどこ?」とスタッフに聞いた結果)
“口”って書いといてください(笑)。
Q.趣味はなんですか? そのきっかけは?
ギターとトレーディングカードです。ギターは今年の2月に舞台『エウリディケ』という作品で音楽人の役をしたときに今まで楽器にあまり触れていない人生だと思い、楽器に触れてみようと始めました。
トレーディングカードは昔から集めるのが好きでした。コロナ禍のときにユーチューバーさんが集めている動画を観ていたら、さらに拍車がかかりました。
Q.明日から急に3日間の休日、どんなふうに過ごしますか。
たぶんギターのレッスン行ったりすると思う。もしくは乗馬に行くかな。

Q. Where is karaoke eighteenth?
EXILEさんの歌が歌いやすいです。
Q.部屋の中で1番ホッとする場所は?
ソファーです。
Q.ご自身を動物に例えるとしたら?
猫。興味がなくなったらシュッといなくなるような(笑)。
Q.最近のファッションの傾向は?
セットアップが好きですね。何かしらのセットアップでいつもいます。
Q.洋服に興味があったほう?
そこまで興味はなかったんですが、宮下がいろいろ詳しくて買い物も楽しくなりました。彼におしゃれをいろいろと教わっています(笑)。
Q.最近これを見て泣いたことはありますか。
『熱闘甲子園』。最高ですよね。
Q.この景色が好きというのは?
家のベランダから見る景色。特に朝日が好きです。
Q.こんな仕草や行動にグッとくるというのは?
眼鏡がズレてるのを上にあげる仕草、好きですね。
Q.「いいな」「好きだな」と思ったら、自分から言うことほう? 待つほう?
自分から言います。

Q.学生時代、「これでヒーローだった」というエピソードは?
高校1年の2学期か3学期か、始業式に遅れて行っちゃったんですよね。で、体育館の扉を開いた瞬間にみんなが俺を見て友だちが、「遅いね」みたいな感じで、バスケットボールを投げてきたんですよ。
なぜ、バスケットボールをそいつが持っていたのかはわからないんですけど。それを俺、そのままゴールに投げたら入っちゃって。全員から拍手喝采で、めっちゃモテました(笑)。
Q.これまで緊張した場面と聞かれて、思い出すのは?
先日までやっていたコント公演『混頓』の初日です。舞台の初日はいまだに信じられないぐらい緊張します。
Q.ご自身の中で「転機」になったと感じる時期と、そのエピソードを教えてください。
4、5年ぐらい前かな、この世界を辞めようと思った時期がありました。SNSが発達していろんなものが目に触れるようになって、何のためにやっているのかがわからなくなった瞬間に心が疲弊してしまったんです。
その時期、宮本亜門さん演出の舞台『画狂人 北斎』に出演したんです。当時、亜門さんが61歳だったんですが、「私は還暦を迎えたから、今から赤ちゃんになれるんだ」みたいな、意味わからんことを言われて(笑)。
でも本当にそんな生き方の方で、亜門さんの自由さ、奔放さに僕は心を打たれたんです。で、そのタイミングでたまたま『ONE PIECE』を読み直していて、ルフィは海賊王を目指しているじゃないですか? 『ONE PIECE』の中で、海賊王という定義はそれぞれで、ルフィは「この海で一番自由なやつが海賊王だ」と言ったんです。
宮本亜門さんと漫画のキャラクターに勇気づけられた瞬間が同時期にあり、「もっとこの世界を自由に生きよう」と思った瞬間に僕は性格が一気に変わったんです。本当にその日にいきなり言動から何から、生き方すら全部変わった。そんな日を体験したんです。

Q.俳優活動で大事にしていることはありますか?
好きであることです。もう意識しないはずなんですけど、(俳優活動が)やっぱり好きだって思う瞬間が多いのと、好きでなくなったらたぶん続けられないと思うので、好きであることではないですかね。
Q.他ではあまり語られてないけど、「実は〇〇です」というのを教えてください。
なにもないな、ありのまますぎて(笑)。強いて言えば収集癖、皆さんが想像しているよりもずっとエグイです。
Q.好きな色は?
青。
Q.インドア派、アウトドア派?
インドアかな。
Q.カメラロールにあるお気に入りの写真は?
昔、鈴木拡樹くんの番組で富士山を撮りに行ったときの写真です。ずっと雨だったのにその場所に着いた途端に晴れて、逆さ富士と飛行機雲があって夕日が沈む瞬間が撮れました。これは奇跡だと思い待ち受けにしています。

Q.これが苦手というものは?
ホラーです。
Q.『神様のサイコロ』撮影時、実は怖かった?
はい。演技を超えリアルに怖い瞬間もありました。
Q.挑戦してみたいスポーツは?
ゴルフ。
Q.あなたにとっての沼、今一番ハマっていることは?
トレーディングカードです。
アーティストデビューに、どうしようかと迷っていた
――ここからは10月からのドラマ『神様のサイコロ』について伺います。初単独主演、そして主題歌『Dice』でアーティストデビューなど、今秋も話題に事欠かさないですね。まずはアーティストデビューのお話から伺いますが、正直迷われていたとか。
和田雅成(以下・和田):
はい。それはどうしてかというと、役者もこちらのお仕事もないがしろにしたくなくて。舞台では歌っているから、「ハイハイ、こちらもやりましょう」って軽々しい感じはとても嫌で、どうしようかと迷っていました。
ただ、「ドラマの主題歌お願いします」と言っていただけたのはやはりとてもうれしいもので、迷う中で役者が歌うからこそ出せる空気もあると思いましたし、アーティストを経験したことによって逆に役者に活かせるものも今後きっとあると次第に思ってきました。

――それでアーティストデビューを決断された。
和田:
今回の主題歌は、『Dice』という、ドラマに関連したタイトルですが、アーティスト活動に関しても「こういうサイコロの目が出た」と思っているんです。今まで通りだったら「3」しか出なかったけど、今回は「6」が出たので、「6」を一回楽しんでみようかなって。
たぶん3、4年前だったら不安もあってアーティスト活動はやんわりお断りしていると思います。でも、年を重ねていろんなことを見てきた中で挑戦してもいいと思い、「こちらこそお願いします」と言いました。
――9月25日にリリース、そして9月28日にはイベントもあるそうですね。
和田:
自分のCDをみんなが持ってくれたり、そういうことで実感がわいてくる、やってよかったとか、徐々にわかってくるのかもしれないですね。役者があまり経験しないイベントだと思うので、ドギマギしちゃいそうです(笑)。
――ドラマが始まれば、主題歌として自分の声が流れて。
和田:
確かに変な感じですよね。「自分の声がドラマの最後に流れとるやん!」って、どんな感覚になるのか今のところ全然わからないです。今のところは他人事に感じそう。誇らしいことではありますけど、客観的に観てしまいそうです。
――レコーディングでの裏話、教えてください。
和田:
僕はファルセット(裏声)にとても苦手意識があったんです。でも今回の『Dice』は、サビの部分に結構なファルセットがあって、「どうしよう…」と思っていました。
それでレコーディングの当日に、「ごめんなさい、ファルセットがないバージョンと、あるバージョン2パターン歌わせてもらってもいいですか?」とお願いして、2パターンを録っていただきました。

それを聴くとドラマの世界観的にファルセットがあった方がいいなとは思ったけど苦手意識があるので、ディレクションの方にも聴いていただき、「絶対ファルセットの方がいい」と背中を押していただきました。
僕のファルセット、ファンの方もたぶん初めてだと思うんです。僕にとっては結構高いハードルだったので、アーティストとして挑戦した部分ではあります。
――そしてドラマ『神様のサイコロ』は、飯田譲治さんオリジナル原作ということで、話題を集めています。
和田:
飯田監督は鬼才な方ですよ、本当に。
――ドラマの世界観を台本で読み取ったとき、どう感じられましたか?
和田:
最初に台本をいただく前に、監督とプロデューサーさんとお話する機会があって。そのときに量子力学とかの世界観を聞いたのですが、全然わからない(笑)。
ただ、監督が一生懸命たくさん嬉しそうに話してくれるんですよ。この嬉しそうっていうのが本当に何より大事で、「俺はこういうのをやりたいし、こういう風に撮りたいんだ」みたいなのが明確に感じられて、監督のことが本当に好きになりました。
――2話まで拝見し、吸い込まれるように続きが観たくなる作品でした。
和田:
撮影も楽しかったです。撮り方が結構独特で、実際僕らが胸にスマホをつけて劇中で話しているんですが、その映像をほぼドラマでも使っているんです。僕らも芝居をしながら相手の顔を映さないといけないのでいつもよりちょっと胸張ったりして(笑)。
今のスマホはすごいですね、現場ではイメージができなかったんですけど、リアルに生配信をしているような映像に見えていました。それを脚本の段階で想像できている監督って、やはりすごいって思いましたね。
――今回演じた赤城勇太の印象は?
和田:
無邪気でとても監督みたいな役だと思ったんです。ファイブカラーズっていう配信者のメンバーが誰よりも好きで、みんなで何かをするのがワクワクして楽しいっていう人です。
監督も実際、撮影しているときが本当に楽しそうなんですよ。移動のときなど、キャスト車とスタッフ車というのが基本別々なのに、監督はキャスト車に乗っていてずっと下ネタ話をしているんですよ(笑)。
俺らより先にもうキャスト車に乗って、「おっそいよ、お前ら」とかみたい感じも、たぶん監督が僕らのことを気遣ってやってくれていたと思いますし、実際、本当に僕らといるのが楽しいっていうのが僕らから見てもわかったっていうのがすごく嬉しくて。
実際、赤城として監督を重ねている部分プラス、他のみんなと作っていって出来上がっていったキャラクターだと思うので、みんなに形成してもらったという感じですね。
――チームワークは抜群の様子に見えました。
和田:
「初めまして」の人も多かったし、がっつり絡んだことない方ばかりでしたが、仲良くなるのも早かったですね。撮影現場って(現場の時間が)押したり、みんなが疲弊してきたりするとピリピリすることももちろんあると思うんですけど、そういうことも全然なくて、いいものが撮れたという自負もありつつという感じでした。みんなでご飯にもめっちゃ行ったんですよ。

――撮影エピソードを教えてください。
和田:
初日がなんと8時間半巻きだったんです(笑)。例えば今日台本20ページ分撮りますとなったら1ページ何分で、何時間かかるっていう計算をしていくんですけど、今回は10ページくらいをドカンって通しで撮っちゃうんです。
その10ページが1発でオッケーだと終わりなので、客観的に、「やっぱり舞台をやっている俳優って、本当に強いな」と思いました。
――舞台経験豊富な方々の底力が客観的にも見えたと。
和田:
10ページって、セリフはもちろん、動きを覚えるのも大変で集中力は自然と上がりますし、緊張感も高まって基本、通しで撮るとか信じられないです(笑)。でもスタッフさんがとてもプロフェッショナルな方たちだったので、段取りや動きを決めてくれるのも早くてやりやすかったです。
黒魔術をやっているときにも実際何が起こるかわからず、リアルにただただ僕らが巻き込まれていくというストーリーなので、僕らの集中力が上がっていったというのは、画としてはめっちゃいいですよね。相乗効果として、リンクしてると思います。
――ここだけの話…ではないですが、見どころを教えてください。
和田:
実際にみんながスマホで撮った画がそのまま使われているところはとても臨場感があると思う。走っているシーンは僕らのリアルな息遣いとかも聞こえますし、そのあたりは最大の魅力だと思います。

今回、5人で空気感を合わせなきゃいけないというシーンが多かったので、「こうした方がいいと思うから、この5人の空気を合わせるためにここは進化させよう」とか、「ここはもっと盛り上がった方がいいと思うから」みたいなのは、率先的に発言はしていきました。僕が一番年上というのもあったのでね。
――自然と座長のような振る舞いを。
和田:
いやいや、ひけらかしたりとか、嫌な空気にならないようしないよう、その辺は気をつけながら(笑)。お互いに意見交換もたくさんできたので、チームとしてやれたという達成感は大きいですね。
――作品を楽しみにしている方々に、メッセージをお願いします。
和田:
やはり飯田監督の世界観です。脚本を読んだ段階で「どうなっていくんだろう?」とか、自然と続きが気になって読んでしまう部分がありました。
でもそれを映像化して監督の想像していた画をはめ込んだ時の爆発力というのが本当にすごくて。そのすごさは特に7、8話に集約されていると思うので、そこまで皆さんにたどり着いてほしいです。
(撮影:武石早代、スタイリスト:高田菜々子 、ヘアメイク:堤紗也香、執筆:富田陽美)
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ドラマ『神様のサイコロ』作品概要
10月9日(水)よりBS日テレ、テレビ神奈川、テレビ埼玉、千葉テレビ(毎週水曜日23:30~24:00)にて放送決定!
監督/脚本/原作●飯田譲治
出演●和田雅成、曽野舜太、前嶋曜、櫻井圭登、寺坂頼我、兵頭祐香、渡辺哲、Task have Fun
主題歌●和田雅成「Dice」 (KING RECORDS)
音楽●蓜島邦明
話数●30分×8話
制作プロダクション●ヒューマックスエンタテインメント
(C)飯田譲治/キングレコード株式会社
公式サイト:https://kamisamasaikoro.com
和田雅成 New Single「Dice」
発売日●2024年9月25日(水)発売
CD only タイトル●Dice C/W Game is over
価格●¥1,540(税抜¥1,400)
9月6日(金)より楽曲先行配信中!
https://masanari-wada.lnk.to/dice
特別先行劇場版『神様のサイコロ』公開記念舞台挨拶 決定!
日時●2024年9月28日(土)
①10:00の回上映後(舞台挨拶12:15〜予定)
②13:10の回上映前(舞台挨拶13:10〜予定)
場所●池袋HUMAXシネマズ
登壇者(予定):和田雅成、曽野舜太、前嶋曜、櫻井圭登、寺坂頼我、飯田譲治監督
料金:2,500円 ※各種割引使用不可・招待券など無料鑑賞不可
劇場情報●東京都豊島区東池袋1-22-10ヒューマックスパビリオン 池袋サンシャイン60通り8F TEL:050-6875-3180
※抽選販売となりますのでご注意ください。
【愛知】 ※先着販売
日時●2024年9月29日(日)
①10:30の回上映後(舞台挨拶12:45〜予定)
②13:30の回上映前(舞台挨拶13:30〜予定)
場所●名古屋センチュリーシネマ
登壇者(予定):和田雅成、寺坂頼我
料金●2,500円 ※各種割引使用不可・招待券など無料鑑賞不可
劇場情報●愛知県名古屋市中区栄3-29-1 名古屋PARCO東館8階 TEL●052-264-8580
チケット販売●9月23日(月)12:00〜
※チケットは抽選ではなく、先着となりますのでご注意ください。
【大阪】 ※先着販売
日時●2024年9月29日(日)
15:30の回上映後(舞台挨拶17:35〜予定)
場所●シネマート心斎橋
登壇者(予定)●和田雅成、寺坂頼我
料金●2,500円 ※各種割引使用不可・招待券など無料鑑賞不可
劇場情報●大阪市中央区西心斎橋1-6-14ビッグステップビル4階 TEL●06-6282-0815
チケット販売●9月23日(月・祝)0:00〜販売開始
※チケットは抽選ではなく、先着となりますのでご注意ください。
和田雅成さんプロフィール
和田雅成(わだ・まさなり)
1991年9月5日生まれ、大阪府出身。
10月9日(水)~10月19日(土)宮下貴浩×私オム プロデュース 第8回公演 舞台『月農』に主演する。
和田雅成公式サイト●https://wadamasanari.com/index.php
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