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赤楚衛二、吉沢亮…実は「仮面ライダー」主役じゃないのに大ブレイクした俳優たち。当時はどんな印象だった?

佐藤健、菅田将暉、福士蒼汰、竹内涼真…現在の芸能界においてキラ星のごとく輝く俳優たちには「仮面ライダー」出身の方々が数多くいます。彼らは新人俳優だった頃に、一年間戦い続けたことで役者として大きく成長し今日に至るわけです。

そんな仮面ライダー出身俳優たちですが、実はその後ブレイクし、長きにわたり活躍し続けている俳優たちは、意外にも主人公を演じていた俳優たちではなく、2号ライダーや3号ライダーといったいわゆる“サブライダー”を演じていた方々が多いことをご存じでしょうか?

本稿では“サブライダー”を演じたことで知られる俳優たちをご紹介します。

赤楚衛二 ファースト写真集 『 A 』(ワニブックス)
赤楚衛二 ファースト写真集 『 A 』(ワニブックス)

※2025.03.07に公開した記事を一部編集のうえ、転載しています


要潤:『仮面ライダーアギト』仮面ライダーG3・G3X

平成の世に復活を遂げた「仮面ライダー」は、単なる子供向けの作品というわけではなく、ある程度、高い年齢層にも訴えかける作品作りを目指していくようになり、俳優たちの演技もリアル指向なものへとなっていきました。

この頃から、いわゆるイケメンヒーロー俳優たちが、子供たちのお母さんたちを虜にする傾向が見られるようになり、一気に芸能界を席巻するようになりました。

そんな中、初めて2人以上の仮面ライダーが登場することになる平成作品が『仮面ライダーアギト』です。同作で視聴者の支持を集め、人気者の仲間入りを果たした俳優といえば、要潤さんではないでしょうか。

要さんは同作において、香川県警から警視庁へと配属されるG3ユニット装着者の刑事・氷川誠役に扮しました。周囲の登場人物が「アギト」と呼ばれる特異な存在ばかりの中、たった一人、普通の人間の仮面ライダーとして人類の脅威であるアンノウンに立ち向かいました。

同作に出演する前は警備員などのアルバイトをしながら下積み時代を過ごした要さんは、一年にわたり仮面ライダーG3およびG3Xとして戦ったことで俳優としてブレイク。

昼ドラ『新・愛の嵐』、『タイヨウのうた』、『TOKYO MER ~走る緊急救命室~』、『花咲舞が黙ってない』といったテレビドラマの助演俳優として活躍。最近では映画「キングダム」シリーズの騰役でもおなじみです。

また、香川県の「うどん県」をPRする存在としても活躍したことで有名ですね。

吉沢亮:『仮面ライダーフォーゼ』仮面ライダーメテオ

要さんが“サブライダー”ブレイクの道を切り拓いてくれたこともあり、その後も続々と人気俳優が誕生してきました。中でも、その最たる例と言えるのが、吉沢亮さんなのではないでしょうか。

『仮面ライダーフォーゼ 公式ヴィジュアルブック』(グライドメディア)
『仮面ライダーフォーゼ 公式ヴィジュアルブック』(グライドメディア)

2011年から2012年に放映された『仮面ライダーフォーゼ』にて、謎多き交換編入生の朔田流星=仮面ライダーメテオ役を演じた吉沢さんは、途中参戦でありながら、その圧倒的な存在感とカリスマ性、そして確かな演技力で一気にファン層を拡大。

みるみるうちに人気キャラクターへと変貌を遂げていった印象を受けます。その天性のカリスマ性は、その後も健在で、テレビドラマ『ぶっせん』、『ロストデイズ』、映画『アオハライド』(2014)などで人気俳優の仲間入りを果たします。

「銀魂」シリーズ(沖田総悟役)、「キングダム」シリーズ(嬴政役)、「東京リベンジャーズ」(マイキー役)といった人気漫画の実写化シリーズに次々と出演。一気に日本を代表する俳優の一人となりました。


高杉真宙:『仮面ライダー鎧武』仮面ライダー龍玄

吉沢さんの次にブレイクを果たしたサブライダー俳優と言えば、やはり高杉真宙さん。

2013年から2014年に放映された『仮面ライダー鎧武』にて、呉島光実=仮面ライダー龍玄役を演じました。

通称ミッチと呼ばれる同キャラクターは、裕福な家庭に育った御曹司であり、主人公の後輩という立ち位置。後に闇堕ちするなど、一年の放送期間で様々な表情を魅せる演技を披露しました。

当時のスタッフからもその演技力を高く評価された高杉さんは、主に映画での活躍が顕著になります。『ぼんとリンちゃん』(2014)、『散歩する侵略者』(2017)、『虹色デイズ』(2018)、「ナニワ金融道」シリーズ、「東京リベンジャーズ」シリーズといった作品に出演。

そのほか、月9ドラマ『PICU 小児集中治療室』レギュラー、CMやバラエティ番組での活躍も目立ち、若くして芸能界を引っ張っていく存在へと成長を遂げました。

筆者は個人的に『世にも奇妙な物語’24 夏の特別編』の一遍である「人類の宝」における演技が実に見事だったという印象です。


磯村勇斗:『仮面ライダーゴースト』仮面ライダーネクロム

様々な作品で活躍しているサブライダー俳優として忘れてはならないのが、磯村勇斗さん。

2015年から2016年に放映された『仮面ライダーゴースト』にて、劇中の3号ライダー的ポジションのアラン=仮面ライダーネクロム役に扮しました。

「仮面ライダーゴースト キャラクターブック 壱~逢眼~」(東京ニュース通信社)
「仮面ライダーゴースト キャラクターブック 壱~逢眼~」(東京ニュース通信社)

放送開始当初は悪役のような存在感を発揮するも、徐々に主人公たちと仲間になっていくという劇中で最も見ごたえのあるキャラクターだった印象です。クールなキャラクター性からは想像できない、たこ焼き好きの一面もまたギャップがあり魅力的でした。

そんな磯村さんは、その後、連続テレビ小説『ひよっこ』の演技が高く評価され、『今日から俺は!!』、『時効警察はじめました』などのテレビドラマに出演する傍ら、「東京リベンジャーズ」シリーズの千堂敦役や『PLAN75』(2022)といった映画に出演。

第45回日本アカデミー賞では新人俳優賞を、第47回日本アカデミー賞では最優秀助演男優賞をそれぞれ受賞しています。まさに、日本の芸能界ではトップクラスの実力派俳優として今後の活躍も楽しみな俳優さんです。


赤楚衛二:『仮面ライダービルド』仮面ライダークローズ

そして近年の活躍が目覚ましい「仮面ライダー」出身俳優として、間違いなくその筆頭に君臨しているのが、赤楚衛二さんですよね。

赤楚さんもまた2017年から2018年に放映された『仮面ライダービルド』において、劇中の2号ライダーである万丈龍我=仮面ライダークローズ役に扮しました。

この万丈という役柄はとてつもない魅力にあふれたキャラクターで、当初は冤罪を着せられた逃亡犯という役どころで登場し、やや身勝手な部分が垣間見える存在だったのですが、後に主人公の桐生戦兎に感化されて正義の心に目覚めます。

理論派の戦兎と感覚派の万丈、対極に位置する2人の掛け合いが実に面白かった印象です。そんな万丈を演じた赤楚さんは、「ビルド」出演の前には『仮面ライダーアマゾンズ』Season2にも出演しており、そこでは仮面ライダーに変身しないものの、すでに卓越したオーラを放っており、人気俳優の片鱗を魅せつけていました。

『仮面ライダービルド』出演後は、『ねぇ先生、知らないの?』や『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』、映画『ゾン100 ~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』(2023)といった作品で印象的な演技を披露。

2025年はテレビドラマ『相続探偵』や映画『366日』の主演など、すでに大忙しの日々を送っており、いま最も引く手あまたの俳優として大注目の存在となりました。

岩永洋昭:『仮面ライダーオーズ』仮面ライダーバース

ここまでは「仮面ライダー」出演後、比較的早い段階でブレイクの時を迎えた俳優たちを紹介しました。

2010年から2011年まで放映された『仮面ライダーオーズ』にて伊達明=仮面ライダーバース役を演じた岩永洋昭さんは、その約10年後となる2022年より歌謡・コーラスグループ「純烈」へ加入したことで、一気に知名度が上昇。

それまでの岩永さんは鍛え上げられた肉体美を武器に、「宇宙刑事NEXT GENERATION」シリーズの鳥丸舟=宇宙刑事シャイダー役や「トミカヒーロー」シリーズの石黒鋭二=R5役などのヒーロー作品とアニメ『ベルセルク』ガッツ役など活躍。

その時点でかなり有名でしたが、大ブレイクを果たしたのは、やはり「純烈」加入後と言えて、その人気ぶりは確実に全国区となりました。

岩永さんは、2025年3月をもって「純烈」を卒業することが発表されており、今後のさらなる活躍にも期待したいところですね。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

「仮面ライダー」出身俳優と聞くと、皆が皆、主人公を演じていたと思われがちですが、意外にもサブライダーとして作品を支え、その後ブレイクしたという俳優も多いのです。

サブライダー出身の俳優たちはその後のキャリアにおいても「実力派」という肩書で活躍されている方が多い印象を受けます。
だからこそ彼らは、長く芸能界で生き残り続けることができているのかもしれませんね。

(執筆:zash)

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