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BLドラマで大注目! 駒木根葵汰、奥野壮、瀬戸利樹らが“特撮出身”って知ってた? ヒーロー時代とのギャップがたまらん俳優6選【特撮×推しメン×白書】

特撮ドラマにおける推しメンたちの活躍を振り返りながら、その後のキャリアを辿っていく【特撮×推しメン×白書】(月1連載)。

若手俳優の登竜門と言われている「仮面ライダー」「スーパー戦隊」「ウルトラマン」の“三大特撮ドラマ”。キャストの成長を一年間という放送期間の中で見守ることができ、一つの醍醐味となっています。さらに、すでに名を馳せているベテラン俳優や人気声優たちの新境地を見られることも。

Blu-ray「機界戦隊ゼンカイジャー ファイナルライブツアー2022」(TOEI COMPANY,LTD)

今回は、特撮ドラマとは正反対のジャンルであるBLドラマで活躍した俳優たちに注目! ヒーローを演じた彼らが、全く異なるイメージのキャラクターを演じており、そのギャップに思わずウットリしてしまうこと請け合いです。


犬飼貴丈『仮面ライダービルド』⇒『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』

2017年から2018年まで放映された『仮面ライダービルド』にて、主人公の天才物理学者である桐生戦兎を演じた犬飼さん。劇中では記憶喪失のキャラクターが持つ‘‘陰’’とヒーロー役に相応しいラブ&ピースのために戦う‘‘陽’’の部分を見事に演じ分けました。

「犬飼貴丈 2nd写真集 蕩れ」(主婦と生活社)

実は『仮面ライダービルド』の中でも、バディ的な関係性を演じていたのをご存じでしょうか?それは、もう一人の主人公である万丈龍我(赤楚衛二)との関係性です。2人は共に正反対の性格でありながら、徐々に強固な絆で結ばれていくようになります。

まるで夫婦漫才のような絶妙な掛け合いとお互いを大切に思うが故の命を賭した戦いぶりなど、男同士の熱い友情を築き上げたのです。

そんな犬飼さんは、その後、二枚目というよりもむしろ三枚目に近い俳優像を形成。2021年には、CSテレ朝チャンネルにて放送の『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』で主演を務めることになりました。

同作は、平凡な見た目かつ平凡なスペックの持ち主である主人公のモブが、なんでもかんでもBL事案へと発展してしまう世界で、それを何とか回避しようとする新感覚BL。

「絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男 ファイナル」(テレビ朝日系)公式サイトより

犬飼さん演じるモブは、その他大勢から一転、複数のキャラクターたちから恋愛感情を向けられるいわば‘‘主人公’’のような立ち位置になってしまい四苦八苦。

その様子がなんとも犬飼さんの俳優像にピッタリとなっており、非常に小気味いい演技を披露してくれました。

同作は、大きな人気を博し、計3シーズンが製作。ファイナルは異例の地上波連続ドラマへの昇格を果たし、11月9日より放送スタートとなっています。

駒木根葵汰『機界戦隊ゼンカイジャー』⇒『25時、赤坂で』

2021年から2023年まで放映の『機界戦隊ゼンカイジャー』にて、主人公の五色田介人役に抜擢、さらに翌年の『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』では劇中のキーパーソン役を演じ、「スーパー戦隊シリーズ」史上初の前年主役からの2年連続レギュラー出演という快挙を成し遂げ、歴史に名を刻んだ駒木根さん。

「駒木根葵汰 1st写真集 Key」(KADOKAWA)

『機界戦隊ゼンカイジャー』では快活な主人公然としたキャラクターを小気味よく演じ、一方の『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』ではダークでミステリアスなキャラクター像を構築。「スーパー戦隊」に出演した2年間で見事な演じ分けと俳優としての成長を魅せてくれました。

そんな駒木根さんにとって、キャリアの転機となった作品が、2024年に放送されたBLドラマ『25時、赤坂で』でした。同作で駒木根さんは、人気俳優の羽山麻水役に扮しており、儚げな金髪姿で登場する駒木根さんは、そのカリスマ性と退廃的美しさを纏った存在感で新境地を開拓しています。

「25時、赤坂で Season2」(テレビ東京系)キービジュアル

今や数多くBLドラマが製作されるようになった現代においても、とりわけ美しさを感じさせる作品であり、駒木根さんと新原泰佑さんの相性の良さが際立っている印象です。

10月からは待望のSeason2が放送中であり、2人の関係に大きな危機が訪れてしまう気が気じゃない内容になっています。

※リンク先は前シーズン

瀬戸利樹『仮面ライダーエグゼイド』⇒『僕らのミクロな終末』

2016年から2017年まで放映された『仮面ライダーエグゼイド』にて、外科医の鏡飛彩役に扮した瀬戸さん。そのオーラはもはや眩しいほどで、主役ではないにもかかわらず、思わず目が離せなくなってしまう、そんな魔性の魅力を感じさせる存在感でした。

「瀬戸利樹 写真集 『 et SETO la 』」(ワニブックス)

その堂々とした演技も素晴らしく、外科医としての貫禄もしっかりと表現されています。

瀬戸さんは、その6年後となる2023年に、『ポルノグラファー』シリ―ズで知られる丸木戸マキさんによるコミックの実写ドラマ化である『僕らのミクロな終末』に主演。

10日後に、地球が滅亡する世界を舞台に、うだつの上がらないサラリーマン役を演じる瀬戸さんは、鬱屈した表情を浮かべながらも、中田圭祐さん演じる‘‘昔の男’’と再会することで、少しずつ晴れやかになっていく感情の変化を丁寧に演じました。

「僕らのミクロな終末」(テレビ朝日系)公式サイトより

劇中では濃密な官能シーンも演じており、俳優として一皮むけた体当たりの芝居にも挑戦しています。

内藤秀一郎『仮面ライダーセイバー』⇒『先輩、断じて恋では!』

2020年から2021年にかけて放映された『仮面ライダーセイバー』にて、主人公の神山飛羽真役を演じた内藤さん。

「内藤秀一郎 1st 写真集『一』」(光文社)

小説家であり仮面ライダーという異色のキャラクター設定が施された同作で、内藤さんはセリフの一つ一つに抜群の説得力を持たせた演技を披露。正義感あふれる佇まいも仮面ライダーに打ってつけの貫禄でした。

そんな内藤さんは、実は前述の瀬戸利樹さんとのW主演でBLドラマに挑戦しています。その作品というのが『先輩、断じて恋では!』です。

同作は、チャラい先輩とシャイな後輩が織りなす恋模様を描き出したオフィスBLコメディで、内藤さんは先輩の柳瀬淳役に扮しています。

「先輩、断じて恋では!」(MBS系)公式サイトより

瀬戸さんとの仮面ライダー俳優BL共演が大きな見どころであり、劇中では幾度となくキスシーンを披露しています。

同作には、2人の他にも『仮面ライダーオーズ』の渡辺秀さんや『仮面ライダー龍騎』の松田悟志さんらが出演しており、特撮ファンにも大変おすすめの一作です。

岐洲匠『宇宙戦隊キュウレンジャー』⇒『佐原先生と土岐くん』

2017年から2018年まで放映された『宇宙戦隊キュウレンジャー』の主人公・ラッキー役を好演した岐洲さんは、歴代「スーパー戦隊シリーズ」の中においても非常にメンバーの多い作品の中で、見事に主演としての役割を果たし、稀有な存在感を放ちました。

「岐洲匠ファースト写真集 キズナ」(主婦と生活社)

岐洲さん演じるラッキーは、チームのリーダーとして常に元気が良くてポジティブ思考、仲間思いの一面を大いに魅せ、ここ10年のスーパー戦隊俳優の中でも非常に印象的な俳優さんです。

しかしながら、当時の岐洲さんはまだまだ演技に関しては成長の余地を感じさせる部分が多かったのもまた事実。ただガムシャラに演じている印象を受け、逆にその点がラッキーらしさを醸し出していました。

そんな岐洲さんは、2023年、鳥谷コウ原作によるBLドラマ『佐原先生と土岐くん』に主演。劇中では体育教師の佐原役に扮し、問題行動ばかりのヤンキー高校生である土岐(八村倫太郎)とのピュアなラブストーリーを演じました。

「佐原先生と土岐くん」(MBS系)公式サイトより

もともとカリスマ性を感じさせる存在感を放っていた岐洲さんは、そこに洗練された丁寧な演技も加わり、「スーパー戦隊シリーズ」卒業から5年の歳月を経て、大きな成長を遂げた印象を受けました。

またコメディ演技の振れ幅も広げており、一気に実力派若手俳優としての地位を確立したと言えるでしょう。

奥野壮『仮面ライダージオウ』⇒『コスメティック・プレイラバー』

平成最後の仮面ライダー作品となった『仮面ライダージオウ』において、主人公の常盤ソウゴ役を演じた奥野さん。同作は、王様になることを夢見るソウゴが、オーマジオウと呼ばれる史上最悪の魔王になる運命を覆そうと奮闘する姿が描かれました。

「奥野 壮セカンド写真集 趣」(主婦と生活社)

奥野さんは、後に魔王になる貫禄と幼気な魅力の双方を緩急自在に演じ分け、平成最後の作品に相応しい主人公像を築き上げました。

また、同作でウール役を演じた板垣李光人さんと奥野さんは、ファンの間でBL的な視点から見られることも多く、そういった意味では当時からBL作品への可能性を示していたのかもしれません。

その後、2024年に奥野さんは「電子コミック大賞2021」を受賞したコミックを原作とする『コスメティック・プレイラバー』にて主演に抜擢されました。

劇中では、超生意気な後輩に翻弄されながらも、次第に恋に落ちていく間宮棗役を演じており、そのキュートな童顔から先輩であるにもかかわらず、ちょっと奥手な後輩のようにも見えなくない存在感を発揮。

「コスメティック・プレイラバー シーズン2」( NBCユニバーサルエンターテイメントジャパン)公式サイトより

弟キャラのような魅力で、女性のみならず男性ファンをも虜にしていると言えるでしょう。同作は、2026年1月よりSeason2の放送がすでに決定しており、再びファンの胸を躍らせること請け合いです。

◇ ◇ ◇

特撮ドラマのヒーローからBLドラマのピュアな役どころまで幅広い演技幅で実力を証明し続けている若手俳優たち。

もしかしたら今後、特撮からBLへの道筋がブレイクへの最善な選択として認知されるようになり、この流れこそが‘‘登竜門’’となっていくかもしれませんね。

(執筆:zash)

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