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声優、アニメ、舞台、ゲームまで!オタク女子のための推し活応援メディア
開発に至るまでの経緯や、発表からの反響、キャラクター設定から彼らの活動日誌まで、細かく掘り下げてお話を伺います。
INDEX
企画原案&プロデューサー(以下、企画PD) 一番最初の企画書から実は変わっていなくて、思いついたその日から、『結合男子』は『結合男子』でした。企画自体の発案は7年前くらいですが、「化学結合をモチーフにした仲間同士の友情」という軸を振らさずにいきたいと考えていました。
――発表直後からSNSでトレンド入りして話題を集めましたが、手応えはいかがでしたか?
企画PD 化学元素が持っている「個性」、こんな結合をしたらどうなってしまうんだ!? という、元素が元々持っている魅力があるので、そこで盛り上がっていただけるかな、という期待はありました。が、予想よりも反響が大きくて、意外と化学元素好きの人が多かったのかなと。
化学要素を押し出し過ぎず、ちょっと知っているとニヤリとできる要素として、キャラクターの名前や誕生日などの各種設定に、原子番号や原子量といった元素にちなんだ小ネタを隠していますが、発表後すぐに見抜いてくださって、しっかりと考察していただいたのが、すごく有り難かったです。誰にも気づかれなくても仕方ないかなという気持ちでしたから。化学元素に対する熱量を予想外に感じることができて、個人的に本当に嬉しく思いましたね。
その中で、親しみやすさと知識のバランスをまず意識しました。文系理系を問わず、化学元素をモチーフにした世界観をいかに受け入れやすく愛していただけるものにするか、化学が苦手という人も多いので、よく知らなくてもキャラクターゲームとして愛していただけて、知っていればより深く楽しい、というキャラクター設定にいかに落とし込むかをひたすら考えました。「化学の知識はないけどこのコンテンツには興味はある」という反応もいただいたので、色々なことを必死に考えてきてよかったなと思います。
――英題の「Elements with Emotions」はどのような意図でつけられたのでしょうか?
企画PD 「感情を持った元素たち」という意味になります。あまり直訳にはしたくなかったので、英題ではエモーショナルな世界観と化学元素の力を扱う者たちの友情の物語のコンセプトに沿ったものを考えて、このタイトルをつけました。
――それにしてもなぜ元素を? 化学に「萌え」を感じたきっかけは何だったのでしょうか?
企画PD 元素の図鑑を開けば、元素が個性豊かであることが分かります。「元素」といわれると、人によっては縁遠いものに思われるかもしれませんが、実はとても身近な存在なんです。例えば今、大気の中には、酸素(O)や窒素(N)があって、触れて関わり続けています。また、人間の体も元素でできているので、自分の中にその元素が「ある」し、元素なしでは我々は存在しえません。
化学を勉強している人なら「それがキャラクターだったら?」と想像したことが一度はあるのではないでしょうか? 教科書上の存在のようでいて、常に自分の周りにいて、体の中にも「いる」それがどんなキャラクターなのか? 美少女なのかイケメンなのか? 彼らに意思があったならどんな会話をしているんだろう……と究極的に考えたときに「萌え」たというか……通じています?
――素晴らしいです!
企画PD そんな妄想を、一般的に受け入れていただける姿に象っていきました。
企画PD それこそ企画の最初は、元素ではなく原子でした。原子と元素は厳密には違うので(※編集部注:「O」は元素記号。酸素は分子の状態では「O」が2つあるため「O2」と分子式で表される)、酸素が2人だと「原子男子」となるので、敢えて元素にしています。
――なるほど、深い!
企画PD 「原子男子」にすると、H2Oの場合は、水素(H)君が2人いないと成立しなくなってしまいますから(笑)、元素をモチーフにするというところに最終的に行き着きました。
この10人のほかにも実はもっと多くの元素のキャラクター案もありましたが、ひとりひとりのキャラクターを丁寧に描きたいという想いがあり10人に絞ることにしました。元素の選定については、キャラクターとしての個性のバランス部分はもちろんですが、元素は1族、2族などの周期表の縦1列にあたる「族」というグルーピングがあるので、なるべく偏らずいろいろな「族」の元素に触れていただけるように意識しました。
――2022年10月に、キャストの発表がありましたが、声優はどのように決まったのでしょうか?
企画PD 登場する10人のキャラクターは全員がメイン、主人公なので、キャラクターのイメージに合っていて、なおかつ本当にキャラクターに寄り添ってしっかり演じていただける方にオファーさせていただきました。『結合男子』だからこその声優さんの演技をお届けできたら、という希望もあったのであくまでも志献官自身の肉声として受け取っていただけるよう、声優さんのお名前を伏せて、キャラクターボイスだけを先に公開したのですが、みなさん盛り上がってくださったかな(笑)。
ボイス公開前は、このあたりの声優さんを想像されるんだな、と勉強させていただいていました。意外性も狙っていたので、キャスト発表でどんな反応をいただけるのか、正直なところドキドキしていましたが、ボイス公開からあまり時間がかからず声優さんを当てていただきましたし、さらにこの作品に興味を持っていただける方々も増えて、ほっとしました。
— 舎利弗玖苑【F】 (@Kuon0919_F) October 14, 2022
企画PD 彼らは元素の力を持った人間なので、それぞれの人間関係があります。
10人全員が相互フォローの状態ではない(※編集部補足:1)ので、この志献官はなぜこの志献官をフォローしていないのか? しているのか? など疑問に思われるかもしれませんが、各志献官が活動日誌に記した日々の行動や感情の動きをみることで想像していただれば、と思っていて。志献官によっては仲間の活動日誌に興味をもっている人もいるようで、「いいね」をしている場合もあります。日々の生活において志献官のタイムスケジュールがありリアルタイムで彼らの生活を覗き見られるのは、Twitterならではの表現かなと思っています。
※編集部補足:1
塩素(Cl)の志献官「塩水流一那(しおづるいちな)」がフォローしているのは、硫黄(S)の志献官「清硫十六夜(せいりゅう いざよい)」だけ。窒素(N)の志献官「凍硝七瀬(とうしょう ななせ)」がフォローしているのは酸素(O)の志献官「安酸栄都」だけです。
酸素(O)の「安酸栄都」は、一見誰とも結びつきが強そうですが、塩素(Cl)の「塩水流一那」だけは、フォローしていなかったりします。仲間全員をフォローしているのは、鉄(Fe)の志献官「鐵仁武(くろがねじん)」とリチウム(Li)の志献官「浮石三宙(うきいしみそら)」のたった2名のみなのです。この相関関係、細かすぎる。そして意味深です。
――活動日誌で注目してほしいのはどこでしょうか?
企画PD キャラクターの何気ない日々の中で、いっしょに生きている感、を感じて欲しいです。活動日誌の中では細かい用語の説明はされないこともあるので、気になることがあれば、元ネタを調べていただいたり、今後の更新などをお待ちいただいたりして、ゲームで描かれる世界観に期待を抱いていただけたら、と考えています。
今日のラジオ体操 兄さま ぼく 源さん 鍛炭さん
兄さまの顔色がわるい 動きもよくない のぞきに来た鐵さんに今日は休むよう言われてた 心配 あとで花をつんでおみまいに行く— 凍硝七瀬【N】 (@Nanase0714_N) October 2, 2022
218/510
— 塩水流一那【Cl】 (@Ichina0809_Cl) September 15, 2022
――明らかになるのを楽しみにしておきます! 彼らはどのように成長していくのでしょう?
企画PD まず彼らは、通常の攻撃手段として「元素術」を持っています。そして他の志献官との組み合わせで放たれる「分子術」という攻撃手段もあります。日々訓練を行うことで、志献官の作戦部隊の練度や分子術の練度が上がっていきます。また、志献官同士の絆を表す「結合率」を高めていけるよう、プレイヤーが「媒人」として彼らを導いていくことがより強い敵を倒すためのカギになります。そして絆が深まる過程で彼らの本心や奥底がみえてくることも。バトル的な要素とストーリー的な部分の両方を楽しんでいただければと思います。
企画PD 永川さんが手掛けた作品は、女性向けでも男子同士の熱い絆があってかつユーモラスな部分が魅力に感じていて、企画が立ち上がる前から、このコンテンツをいっしょに作りたいです、という想いがあって、お話させていただいていました。
ビジュアルと世界観を作ってきたら、それをさらに魅力的なものに昇華するにはやはり音楽は欠かせないものですから、女性の心をしっかり掴んでいける楽曲をと考えていました。上松さん、Elements Gardenさんの楽曲にかねてから魅力を感じていたので、我々に力を貸していただけませんかとオファーした、という経緯です。
――制作は順調でしょうか?
企画PD 直接顔を合わせてやり取りするというわけではないのですが、シナリオが上がったら、それを見たスオウさんが「こんなの描いてみました」と言う感じでこっそりイラストを見せて盛り上げてくださったり、さらにそのデザインを見た永川さんをはじめとしたシナリオチームが反応して新たな物語が生まれたり、といった相乗効果もでていたりして、いいチームワークだなと思います。
――最後に発売を楽しみにしているみなさんにメッセージをお願いします。
企画PD 日々のTwitter(活動日誌)で志献官たちの動向を追って、期待を膨らましていただいている皆様の声も届いているので、その期待に応えられるような、ゲームならではの体験をお届けできればと思います。今回の45ルートの分岐すべてが平等に「正しい道」で、制作側からは組み合わせに正解を作っていません。
自分の好きな組み合わせを楽しめるのが、アニメや漫画などでは体験できないところと考えていますので、自分にとっての最高の結合を見出していただけるゲームにしていきたいと思っています。今後より一層みなさんに楽しんでいただけるようゲーム開発していきますので、お楽しみにお待ちください。
キャラクターデザイン・原画:スオウ、世界観設定・脚本:永川成基、主題歌:上松範康(Elements Garden)、音楽:Elements Garden
キャスト/源朔(水素H):伊東健人、安酸栄都(酸素O):榎木淳弥、鍛炭六花(炭素C):田丸篤志、宇緑四季(ベリリウムBe):古川慎
凍硝七瀬(窒素N):堀江瞬、浮石三宙(リチウムLi):西山宏太朗、鐵仁武(鉄Fe):濱野大輝、舎利弗玖苑(フッ素F):逢坂良太、塩水流一那(塩素Cl):岡本信彦、清硫十六夜(硫黄S):安元洋貴
スクウェア・エニックス 2023年 Nintendo Switch シミュレーション アドベンチャー
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